[Spit On]vol.3のお知らせ。

spiton2007-12-03

現在、製作中の[Spit On]vol.3ですが、
特集するタイトルの発売日の関係などから、少し遅れております。
発行予定は、08/01/15。
もう少し待っていて下さい。
今回は、凄くいいモノが出来そうです。


特集は、年明けに2年半ぶりの新作『magic hour』を発表するキセルです!
しかも、インタビューまで決定!!
あれほど何も語らない音楽を、今苦戦しながら文章化しておりますが、
彼らの音楽に対して失礼にならない原稿を、頑張って仕上げたいと思います。


『magic hour』、ヤバイです。
今回はカクバリズムへ移籍後、初のCD作品となるタイトルですが、
近年の地道な下積みが見事に花開いた、ファンタジックな作品。
そして勿論、ノスタルジック!
これ以上の詳細は、[Spit On]vol.3を手にとってご確認下さいね。


それにもう一人、インタビューが決定しております。
この2007年にベッドルームから飛び立たれた、素晴らしい音楽を奏でる女性の方です。
お楽しみに。


それにしても、やっぱり冬はいいですね。


今日の1曲:キセル / 手紙

残すということ。

昨日、兄の結婚式で実家へ帰った。
式の最中は終始、父親みたいな気分で感傷的になり、精一杯の祝福の気持ちを兄と義姉を送った。
愛が、そこにあると思った。
家族の愛が、ちゃんとあった。


僕の好きなアーティスト/写真家に川内倫子さんという人がいる。
彼女の写真はいつも淡くて切なく、でも愛に溢れている。
特にFoilから発売されている『Cui Cui』という写真集は、本当に温かい愛を届けてくれる。
その『Cui Cui』のあとがきに川内さんは、こういう言葉を残している。


〜当たり前のことなんだけど、つい忘れてしまう。
世の中には暗いニュースが流れたりもしているから、当たり前に過ぎていく毎日の中にあるものを
見過ごしてしまうときがある。
(中略)なにかおいしいものを近所の人にわけてもらうと、また家の中でそれを分けあって、
おいしい、おいしいと言い合ったりする。
そんなことを繰り返すだけの日々。
それだけのことなんだけど。
東京で一人暮らし暦が長くなると、そんなことがキラキラして見えたりするし、実際そうだ。
時間は誰にも等しく流れていって、家族の形も変わっていく。
周りの大人に愛されて、守られて育った記憶は消えない。
これから自分が死ぬまでのあいだ、その記憶に支えられていくと思う。〜


そのとおりだと心から思う。
僕が活字を残し続けるということは、愛を伝承していくことそのものに他ならない。
話は飛躍してなんかいない。
記憶に残る、愛のある活字を残していきたい。


昨日の結婚式は、本当に良かった。
新婚のお二人、おめでとう。お幸せに。


今日の1曲:KEMURI / Rules

Free Paper[Spit On]、最新号完成☆

spiton2007-09-09

Free Paper[Spit On]vol.2、遂に完成、本日から配布してます!
創刊号と同じく、全16ページ・フルカラー・A6仕様。
巻頭特集は七尾旅人
他にもジャンルレス・バンド、WRENCHの特集と、
新譜Disc Reviewでスピッツなどを取り上げております!
配布場所は、池袋・渋谷・新宿を中心とする都内のHMVTower Records
神奈川や千葉の外資レコード店でも配布しております。
あと、まだ配布していないのですが、今回から下北を中心に、都内のLive Houseでも置かせていただく予定。
勿論、地方の方にも無料発送を行っているので、必要部数と郵送先を明記していただいて、
info@spit-on.comまでお気軽にご連絡下さい◎


今回は七尾旅人さん本人へのインタビューを決行!
他の媒体では読むことの出来ない、実に手応えのある内容が掲載されています。
1000部のみ発行なので、欲しい方はお早めに!
911 FANTASIA』は明後日の発売、とてもいい作品ですよ〜


今日の1曲:七尾旅人 / 荒野

スピッツ、出てしまいます…

spiton2007-08-26

Free Paper[Spit On]、決して順調とは言えませんが、何とか予定通りの9月上旬には配布できそうです。
今日は1日家に籠もって、原稿書きとデザイン・チェックを繰り返しています。
特集は七尾旅人
本誌の特性からすれば、意外?と思われるバンドも特集しているので、お楽しみに!


で、今日はその近況報告と共に、ちょっとした誤算も報告します。
そう、その誤算とは、年内に出るか出ないかと踏んでいたスピッツ12枚目のオリジナル作が、
なんと10月10日発売となってしまったのです…。
つまり、次号で大特集を組むはずが、タイミング的に最も厳しい時期の発売となってしまいました。
浮かんでくるアイデアを頭で構築させて、一人ニヤけていた身としては、あまりにショック!
だって俺、中学の時、彼らのファンクラブに入ってたくらいのスピッツ・フリークなんですよ。
俺が髪を染めないのは、マサムネさんがずっと黒髪だからなんですよ。
オフィシャルのwebで確認する限り、まだジャケも未着のようですが、
こうなったら、今号でReviewだけでもいいから書かせてもらいたい。
何とかして、粘ってみる所存です。


今回のスピッツの新作『さざなみCD』は、これまでに発売されたシングル3曲を聴く限り、
とにかくこれまで以上にソングライティングに焦点が当てられた作品になるはず。
前作『スーベニア』も楽曲の良さを最重視したアルバムでしたが、
『さざなみCD』はそれを遥かに上回る、スピッツ史上稀に見るマサムネ・アルバムになるのではないかと。
そして、アコースティック・ギターという楽器の鳴りも、重要なテーマになっているのではないかと。
とにかく、スゲェ早く聴きたい反面、なんかトラブって12月発売にでもならないかと、醜い祈りを捧げてます。


俺、最悪ですね。
[Spit On]、頑張っていいモノ作ります!


今日の1曲:スピッツ / 魔法のコトバ

帰ってきました。

フジから帰ってきた。
基本的にはField Of HeavenとOrange Coatにいた。
でも、テントの中が一番最高だと思う。
前夜祭からの4日間、本当にたくさん寝てしまった。


ライヴはSoul Flower UnionToeがとても良かった。
勿論、小谷さんと湯川潮音さんも良かった。
ROVOは不完全燃焼。
焼酎の呑みすぎで、頭が痛い。


さて、[Spit On]は9月上旬発行を目標に、製作中であります。
少し停滞気味ですが、ここから本気モードで頑張ろうと思います。
『9.11 fantasia』も遂に完成!
フジではたくさんの刺激を頂いたので、
[Spit On]もあなたにとっての、そうした存在になりたいと思う。


今日の1曲:Soul Flower Union / そら〜この空はあの空につながっている〜

フジロックに行って来ます。

spiton2007-07-25

フジロックに行って来ます。
今年は特にお目当てがありません。
かなり平熱で楽しんで来ます。
あっ、ROVOには凄い期待してます。
“Haoma”演ってくんないかなぁ…
晴れるかなぁ…


今日の1曲:湯川潮音 / からっ風

くるり / ワルツを踊れ

spiton2007-07-07

前情報があまりにも先行していたので、初めて聴いた時はどこかしかめっ面になって本作に向かっていた。クラシックに傾倒し(といってもクラシックは岸田の根底的なルーツである)、ウィーンで録音。クラシックという音楽、とりわけ弦という楽器がリズムの効果を排し、壮大さとセンチメンタリズムを持ち上げるものであるならば、多くの評価と同様に、本作はメロディを重視化したアルバムということになる。それは正解である。Snoozer誌のインタビューの中で、岸田はこう語っている。「音楽には、いろんなもんがつきまとうのはわかってるんですけど、やっぱり音楽だけで語りたいです」。そして、こうも言う。「かつては音楽が言語やったと思うんです、おそらく」。メロディがあれば言葉はいらない。こんな陳腐な言葉に頷いてしまうほど、本作はメロディに焦点が絞られた、真っ白な作品だ。野田努の言葉に間違いはない。ただ、だからといって本作はリズムに対しての意識が希薄な作品なのか?いや、リズムだけで語るのはフェアじゃない。メロディばかりに耳が行きがちな音楽ではあるが、“アナーキー・イン・ザ・ムジーク”、“コンチネンタル”といった比較的ビートの強い楽曲たちではクラシック・アレンジが施されているものの、直接的な影響は殆ど見られず、むしろ音質的に丸みが増してどこか土臭くなった。『アンテナ』期を思わせる“スラヴ”や“ハヴェルカ”はクラシックというよりトラッドそのもので、そのリズムは実に多彩だ。そう、いつもと変わらぬ音楽マニアのくるりがここにいる。それはあまりにロックバンドな姿勢。そして、何よりそうしたメロディやリズムを得て、言葉がより輝きを増しているのだ。“ハヴェルカ”における<あなたの匂いは 煙草のけむりに 掻き消されたままでいい>というこのライン、この哀愁は紛れもなく僕の大好きないつものくるりだよ。ただ、“ジュビリー”だけは別格。音楽そのものが語るどころか、この曲は何も語っていないし、何を主張してもいない。真っ白になるとはこういうことか。この曲のおかげで最近の僕は全てに無気力だ。全く、いい加減にしてくれよ。
本作を取り巻く状況は、『Kid A』発表時のRadioheadにどこか似ている気がする。正直、思いのままにペンを走らせてみたものの、ここに書かれたことにはいささか自信がない。もう少し時間が経過してから、本作の本質というのは見えてくるのかもしれない。1年後、5年後…いつになるか分からないけど、またこの場で本作についての原稿を書いてみたいと思う。そんなステキな音楽です。


Best Track : # ジュビリー