2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Sonic Youth / Rather Ripped

再生ボタンを押して一番始めに流れ出す、丸みを帯びた一音。しなやかなギターの鳴り。転がるような太鼓。Sonic Youth通算20枚目となる本作を説明するには、これだけで十分だろう。彼ら特有の混沌としていながらも暴力性とは無縁の、どこかプリミティヴな感覚…

アイデンティティの喪失。

NBA

少し前の話になるが、Detroit Pistonsが敗れ去った。 単なる敗北ではなく、チーム・ケミストリーは完全に崩壊し、今シーズンが終わった。 Pistonsの“D”は消えてなくなった。 はっきり言おう、相当ショックだ。 Detroit Pistonsというチームは、ディフェンス…

Pia Fraus / Nature Heart Software

またしても北欧から面白いバンドが現れた。彼らの名はPia Fraus、出身はエストニアで、本作は彼らの2枚目となるフル・アルバムだ。エストニアと言えばペレストロイカによるソ連崩壊後の、バルト3国の一つとして名前を知っていた程度だったが、実は音楽事情…

スピッツ / オーロラになれなかった人のために(1992 / 04発売)

2nd『名前をつけてやる』でアルバム制作のコツを掴んだスピッツは、通常の若手バンドであればライヴ活動に専念するところを、自身の音楽オタクっぷりを作品化すべく、再びレコーディングに突入する。前作の“魔女旅に出る”で共作した長谷川智樹(Original Lov…

Music Tripper! #1

06/13 at 下北沢club Que イッパイアッテナ、キオクノオト、オトナモード、そしてエレクトリックギュインズ。こうして名前を並べただけでも、かなり違和感のあるラインナップ。そして、その違和は実際にライヴを見てさらに強まる。つまるところそれは、ギュ…

旅の道中にて。

引越しバイトの長距離便の関係で、地元・四日市へと足を運ぶ。 長距離便は時間の流れを止めてくれる。 首都高から東名を経て、湾岸道へ。 名古屋港を始めとする港には、どこか生命力が携わっている。 通常ならば実家へ泊まる、もしくは顔を出すのが最低の礼…

小谷美紗子 / Catch

今年の1月に発売された鈴木祥子のセルフ・タイトルは、これまで僕が女性シンガーソングライターに対して持っていたネガティヴなイメージを一掃するだけの力を持った、素晴らしい作品であった。性と芸能を売りにしない女性ミュージシャンを取り巻く、日本の…